産廃収集運搬の許可を受けるためには、下記の要件をすべて満たさなければなりません。これらの要件を満たしていることが書面で確認されれば、許可を受けることができます。

1.収集運搬の用に供する施設

(1)施設に関する基準

事業に必要な「運搬車両」、「運搬容器」等の施設を、申請者が有する必要があります。

産業廃棄物収集運搬業・産業廃棄物が飛散、流出、悪臭が漏れるおそれのない運搬車、運搬船、運搬容器その他の運搬施設を有すること。
・積替施設を有する場合には、産業廃棄物が飛散、流出、地下に浸透、悪臭が発散しないように必要な措置を講じた施設であること。
特別管理産業廃棄物収集運搬業・特別管理産業廃棄物が飛散、流出、悪臭が漏れるおそれのない運搬車、運搬船、運搬容器その他の運搬施設を有すること。
・廃油、廃酸、廃アルカリの収集・運搬を業として行う場合には、その性状に応じ、腐食を防止するための措置を講じる等運搬に適する運搬施設を有すること。
・感染性産業廃棄物の収集・運搬を業として行う場合には、その運搬に適する保冷車その他の運搬施設を有すること。
・廃PCB等、PCB汚染物、PCB処理物の収集・運搬を業として行う場合には、応急措置設備等や連絡設備等が備え付けられた運搬施設を有すること。
・その他の特別管理産業廃棄物の収集・運搬を業として行う場合には、その種類に応じ、適する運搬施設を有すること。
・積替施設を有する場合には、特別管理産業廃棄物が飛散、流出、地下に浸透、悪臭が発散しないよう必要な措置を講じ、かつ、特別管理産業廃棄物に他の物が混入するおそれのないように仕切り等が設けられている施設であること。

具体的には、ダンプトラック、吸引車等の車両、ドラム缶、フレキシブルコンテナバック等の容器というように、産業廃棄物の性状、形状、量に応じた運搬車両や運搬容器が必要です。さらに、感染性産業廃棄物の場合、専用密閉容器と保冷車や密閉車両が必要となります。

例えば、塵芥車(パッカー車)ではがれき類、石綿含有産業廃棄物、水銀使用製品産業廃棄物、水銀含有ばいじん等の運搬は認められておらず、また、がれき類や鉱さい、石炭がら、砂利(砂・玉石を含む)砕石をアスファルト又はセメントにより安定処理したものについては、車検証の備考欄に「土砂等以外のものとする」と記載されている車両で運搬することは認められません。車両だけの運搬では、廃棄物が、飛散、流出したり、臭が漏れる可能性がある場合は、運搬容器が必要となり、産業廃棄物の種類によって、認められる運搬容器が異なりますので確認が必要です。

(2)施設の使用権原

上記で記載した車両の使用の権原を継続して有している必要があります。

例えば、車両の自動車検査証の使用者と申請者は同じである必要があり、使用者が申請者と異なる場合には、車両の貸借に関する証明書により使用の権原を明らかにしておかなければなりません。なお、一部の都道府県等によっては、賃貸借(使用貸借)車両では許可を満たさない場合や、1年以上の賃貸借(使用貸借)契約が必要な場合もありますので注意してください。また、収集運搬の用に供する車両の保管場所を確保しておく必要があるほか(賃貸借契約等の提出書類が必要な自治体もあります)、申請者と車両の運転者との間の雇用関係も求められます。

2.知識および技能を有している

申請者は、産業廃棄物収集運搬業を的確に行うに足りる知識や技能を有していなければなりません。

そのため、法人の場合は代表者や産業廃棄物の処理に関する業務を行う役員、業を行おうとする区域に所在する事業場の代表者が、個人の場合は、事業主本人または業を行おうとする区域に所在する事業場の代表者が、公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センターが実施する講習会を受講し、修了する必要があります。申請には修了証の写しの添付が必要となります。講習会には種類がありますので、業の種類と許可申請の区分に応じた講習を受講してください。

修了証には有効期限があり、新規許可講習会修了証は 5 年間、更新許可講習会修了証は 2 年間(一部自治体では5年間)です。

産業廃棄物の収集・運搬課程(新規)特別管理産業廃棄物の収集・
運搬課程(新規)
産業廃棄物又は特別管理産業廃棄物
の収集・運搬課程(更新)
産業廃棄物収集運搬業 新規許可申請
特別管理産業廃棄物収集運搬業 新規許可申請
産業廃棄物収集運搬業 更新許可申請
特別管理産業廃棄物収集運搬業 更新許可申請
産業廃棄物収集運搬業 変更許可申請
特別管理産業廃棄物収集運搬業 変更許可申請

※既に他の自治体で許可を受けている場合、同内容で新規の許可を申請する場合は、更新の修了証の写しと他の自治体の許可証の写しで、新規の講習会の修了証に代えることができます。

3.経理的基礎がある

産業廃棄物の収集・運搬を的確に、かつ継続して行うに足りる経理的基礎を有することが必要です。債務超過の状態(負債の総額が資産の総額を上回る状態)ではないか、経常利益はプラスになっているかなどを確認し、持続的な経営の見込みまたは経営の改善の見込みがあることが確認されます。

債務超過などがみられる場合は、税理士や中小企業診断士などが作成した「事業計画書」などの追加資料の提出を求められることもあり、求められる書類の内容や判断基準は自治体によって様々です。

なお、更新の際にも経理的基礎の確認はされますので、許可取得後も、利益計上と債務超過には気をつける必要があります。

4.欠格要件に該当しない

申請者(法人の役員や株主、出資者、支店・営業所の所長や支配人も対象となります)が、廃棄物の処理及び清掃に関する法律第14条第5項第2号イからへまでのいずれにも該当しないことが必要です。役員には監査役、相談役、顧問も含まれます。

具体的には次のとおりです。

・精神の機能の障害により、廃棄物の処理の業務を適切に行うに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者
・破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
・禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
・廃棄物の処理及び清掃に関する法律等に違反し、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
・廃棄物収集運搬業や処分業等許可を取り消され、その取消しの日から5年を経過しない者
・暴力団員又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者
・暴力団員等がその事業活動を支配する者
など